アクリルキーホルダーに印刷するときの白押さえの有無による仕上がりの違い

アクリルキーホルダーをオリジナル制作する際に「白押さえ」の有無はとても重要なポイントですが、白押さえとは具体的にどのようなもので、なぜ必要なのかわからないという人も多いでしょう。この記事では、実際の制作例で仕上がりの違いをみながら、白押さえについて詳しく解説していきます。

白押さえとは?

白押さえとは、透明な素材や色のついた素材にカラーインクで印刷する時に、一度白いインクを引いて再度その上から印刷することで、デザイン本来の発色に近づける方法です。白引き、白打ちなどとも呼ばれています。

なぜ白押さえが必要なのか?

一般的なインクジェットプリンターに使用されているシアン・マゼンタ・イエローなどのカラーインクは、「透明インク」に分類されています。透明インクは光を透過するので、インク同士を組み合わせることでその他の様々な色を再現できます。その名の通り透明度があるので、印刷する素材の色に印刷色が影響を受けます。つまり、素材が透明だと印刷が透けて半透明な仕上がりになり、色のついた素材に印刷すると、素材の色と印刷色が混ざったような仕上がりになります。

アクリルやABS樹脂など、様々な素材に印刷を施すJ&Cサプライのような製造業者は、通常のプリンターにはない白の特殊インクを印刷できるプリンターを用いています。白インクはカラーインクとは違って「不透明インク」に分類されるので光を透過しません。透明素材や色つき素材に印刷する際に、一度白の特殊インクで下地を引くことで素材そのものの色味や透明度を遮断し、元のデザインにより近い色合いで印刷できるということです。弊社では、あえて白押さえしないことで、透明なクリアアクリルの特性を活かして、透け感のある色を表現することも可能です。

白く不透明なアクリル素材に印刷する場合はデザインが透けることはないので、白押さえは不要です。ただし、印刷面の質感を調節する意味合いで白おさえを印刷する場合もあります。この場合、濃度を操作して透明度の調整ができますが、印刷の仕上がりに大きく影響するので、データ作成の際に自分で白おさえの濃度を調整したい場合は試作が必要となることが多いです。

白押さえありで印刷した場合

白押さえありで印刷したアクリルキーホルダー

こちらは、クリアアクリル素材に美少女のイラストを印刷したアクリルキーホルダーです。オリジナル型に切り出したアクリルの片面にデザインを裏刷り印刷したあと、その上から白押さえを引き、さらに上から同じデザインをもう一度印刷しました。この方法で印刷すれば、裏表どちらの面からもデザインを見ることができます。

白押さえをした場合にも、アクリル素材の性質上多少は表裏のデザインが透けてしまうので、両面印刷する場合は表裏で同じデザインを印刷するのがおすすめです。この例では、デザインが剥げて劣化することを防ぐため一回目の印刷を裏刷りにしていますが、表裏のデザインを両方ともに表刷りで印刷することで、より鮮やかにはっきりとみせることも可能です。(左右反転したデータが必要です。)どちらの面からみてもイラストを楽しめる、とてもステキなキーホルダーに仕上がりました。

クリアアクリルに繊細なイラストをフルカラー印刷したオリジナルアクリルペンスタンド

こちらは、クリアアクリルに繊細なイラストをフルカラー印刷したオリジナルアクリルペンスタンドです。華やかな衣装が目を引く、美しいデザインです。白押さえを印刷部分全体に引いているので、イラストの細部までしっかりと発色よく印刷されています。

アクリルスタンドなどデスクや棚に置いて使用するアイテムは、白押さえを引かないと奥の景色が透けてしまいます。置く場所によってはデザインやイラストが見えなくなってしまう可能性があるので、白押さえを引くことを推奨します。白押さえを濃度100%でひくと、本来のデザインにより近い色味で印刷できます。細かいグラデージョンや、筆のタッチなど細部にわたりきれいに再現された素敵なアクリルペンスタンドです。

白押さえなしで印刷した場合

白押さえなしで印刷したアクリルモーテルキー

こちらは白文字が際立つ両面印刷のアクリルモーテルキーです。文字は表面から、背景色は裏面から印刷しました。通常白おさえに使用する白インクで文字の部分を印刷しているのが特徴的です。文字以外の背景デザインを半透明にしたことで、光が通るとキラキラと輝きます。インクジェット印刷なので細い線や淡いグラデーションも綺麗に再現されています。透明度の高いクリアアクリルの素材をうまくいかした美しい仕上がりになりました。

白押さえありの部分となしの部分を組み合わせて印刷した場合

白押さえありの部分となしの部分を組み合わせて印刷したアクリルキーホルダー

血液パックというユニークなイラストの形に合わせたオリジナル型のアクリルキーホルダーです。デザイン中央のシール部分は白おさえを印刷し、パックの部分をあえて白押さえを使わず半透明な印刷にしています。半透明部分と不透明な部分のコントラストによって、とてもリアルな仕上がりになっています。カバンやスマートフォンなどにつけて持ち運ぶときに、光が透過されてより血液パック独特の雰囲気を生み出します。イラストはフルカラーで印刷。容器の細かい陰影をはじめ、小さな文字の表現やキャラクターの表情まで繊細に再現されています。

白押さえありの部分となしの部分を組み合わせて印刷したアクリルキーホルダー

パフェの形にカットしたオリジナル型のアクリルキーホルダーです。さくらんぼとグラス内の青い部分は半透明で印刷し、クリームの部分には白押さえを印刷しました。白押さえをひいたことで、パフェの中でペンギンと白クマが顔をのぞかせている様子がはっきりと表現されています。半透明の青い部分は光を透過してキラキラとさわやかな印象を与えます。印刷色の再現性が高いインクジェット方式なので、小さなサクランボのグラデーションもキレイに印刷されています。クリアアクリルの透明感と涼しげなデザインがうまくマッチした、かわいいオリジナルキーホルダーになりました。

まとめ

「白押さえ」について実際の制作例をまじえて詳しく解説しました。アクリルキーホルダーなどのアクリルグッズへの印刷は、白押さえの有無によって、仕上がりが大きく変わってきます。白押さえへの理解が深まれば、デザインの幅も広がるので、アクリルキーホルダーのオリジナル制作をする前には、ぜひ今回の記事を参考にしてください。

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